オーダリーについて
パンとケーキ、
仕入れのこれから。
オーダリーについて
パンとケーキ、
仕入れのこれから。
記念日や手土産に洋菓子を買い、朝食におやつにパンを食べる。街の豊かな毎日を彩るパン屋や洋菓子店は、今や日本人の暮らしに欠かせない存在です。
いわゆるレストラン業態とは異なり、製菓製パンの世界では一次加工された材料を使う頻度が高いと思います。生産者、メーカーと多くの人が関わり生まれる材料と、それらを日々扱うための「仕入れ」という仕事。プロの皆さんにとって、仕入れとは一体何でしょうか? 皆さんは今、どのようにして材料を仕入れていますか?
卸問屋と契約して配達してもらう方もいるでしょう。Amazonや楽天市場、あるいは専門のECサイトで探して購入している方も多いかもしれません。業務スーパーなど近所の量販店に出向くこともあるでしょう。それらを組み合わせて工夫している方も、多いのではないでしょうか?
私たちは創業70年になる「丸菱」というグループ会社です。1951年に人工甘味料の販売から事業をスタートし、現在は小麦粉や乳製品、チョコレートなど製菓製パンの材料卸や食品機械の販売を行っています。
創業当時、日本の製菓製パン業界は大きな変革の時代の最中にありました。終戦に伴い、水飴や乳製品の統制撤廃、カカオ豆の輸入再開など手に入る材料が増加。街にはパンや洋菓子を売る個人店が続々とオープンしました。
街に笑顔を届ける個人店を支えたい。そのために、私たちは国内の素晴らしい材料メーカーと連携したり、まだ日本に知られていない海外の材料の発掘に努めてきました。
平成に入り誕生したECモールは、たくさんの食材を選びやすく買いやすくしました。特に問屋と取引がしにくい小規模店舗にとっては、価値ある選択肢の登場だったと言えるかもしれません。
しかし正直なところ、それでもまだ十分ではなかったと感じます。
なぜ、仕入れは未だに不便なのだろう? 安さ、速さ、物量。業態それぞれに武器はあれど、結局のところ売り手都合で実際の使い手を振り回しているのではないか。千差万別のこだわりを持つプロたちには、より多様な材料とより本質的な情報との出会いが必要なのではないか? そんな疑問から、私たちはオーダリー(orderie)をつくりました。
仕入れの本当の面白さーー新しい材料や情報に触れる喜び、仕入れから始まる創造の可能性ーーを、プロの皆さんと一緒に見つめ直したい。そのためにまず考えたのが、仕入れのワークフローをひとつの場所で管理できる仕組みです。日々仕入れる材料のリストは、メモのように手元にあった方がいいと考えました。
それから、モノと情報を同じ感覚で仕入れられるようにしました。材料も、それをつくる人も、多彩で面白く、皆さんを刺激する情報をまとっています。現代のプロが通う熱気あふれる材料マーケットを、インターネット上につくりたいのです。
今こちらを読んでいるあなたは、パン屋さんでしょうか、ケーキ屋さんでしょうか。それとも、お菓子の美味しいカフェをされている方でしょうか。
ルーティンを見直すには少しの勇気とエネルギーが必要です。ですが、オーダリーを使っていただければ、ものづくりはきっとまだまだ面白くなります。だから、ぜひ一度使ってみてください。
皆さんと一緒に、オーダリーをつくっていきたいのです。