2023/03/16
一部商品の供給制限と対応について
情勢
卵および生乳関連商品について、十分な入荷数を確保できない状況が続いております。連日の報道でご存知の方もいらっしゃると思いますが、今現在、市場に“起きていること”は下記の二つです。
- 卵について
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高病原性鳥インフルエンザは、例年11月中旬頃から鶏やアヒルなどの初感染が報告されますが、今シーズンは最も早い10月末から感染が拡大。国内で飼育されている採卵鶏の1割規模に相当する1300万羽以上が殺処分になり、最も多かった2020年度の987万羽を大きく上回りました。
高病原性鳥インフルエンザは、自然界では無害なウイルスが、“養鶏場”という高密度で家畜を飼育する状態で、急速に感染を繰り返すうちに変異したウイルスです。ほとんどが家畜や肉の流通、養鶏場やアヒル農場間の人やクルマの移動を通じて起こっていると考えられています。 参考
- 生乳関連商品について
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新型コロナ感染拡大によって、外食産業や学校給食をはじめとする業務用乳製品の在庫が急増。そこで政府は生乳の生産を減らす「生産抑制」を行い、2023年3月から9月までの間に乳牛を処分すると、一頭あたり15万円を助成する施策を発表しました。
「生乳が余っているのに、なぜバターがないのか?」それには大きく二つの理由があります。ひとつは生乳加工工場のキャパシティが限られていて、すぐには増やせないこと。もうひとつは、生乳をバターに加工する際に同時に生産される脱脂粉乳の在庫調整のためです。脱脂粉乳の在庫量は、昨年度末に過去最高を記録。これ以上増やさないよう生産抑制を行った結果、副次的にバターの生産量も減少しています。
対応
そこで今回の供給問題に対し、オーダリーで仕入れを行っているみなさんのために下記の対応を行います。
- ・メーカーからの供給が制限されているアイテムに「供給制限中」のアラートを掲示
- ・仕入れリストへの新たな追加を停止
- ・在庫数量以上の注文を停止
- ・1注文当たりの注文可能量を調整
スタンス
材料は、資源でもあります。今回のような特殊な状況下で、限られた資源をどう流通させるのが正しいのか。これは、“流通の担い手”である私たちの社会的役割と存在意義に、深く関わる重要な問題です。
私たちは常に下記の二点を意識してオーダリーを運営しています。
・「つくり続ける」人に寄り添うこと
・「食品産業のパイプ役」として流れを止めないこと
これらはどのような状況下でも変わらない普遍的なものです。
今後も情勢に合わせて議論を重ね、材料の流れを最適化していきます。
その材料でつくり続けている人たちが、毎日の「つくる」を止めなくても良いように。